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子どもの心をギュッ!と抱きしめる子育て』

          PHP研究所

2012年5月吉日

   今月は、感情についてです。

  あまりにも自分にとって辛い、悲しい出来事があると、その苦しみから自分自身を守るために、自分の中で『これは無かったこと』にするというシステムが動き始めます。反対に『悲劇のヒロインNo.1!』を選ぶこともあります。
  このシステムは、自分に都合よく目の前に起こっていることの一部を無視/軽視したり、あるいは反対に誇張することで現実を歪め書き変えてしまう内面のシステムです。(詳しくは、TA心理学の『ディスカンティング』を参照)
 最初の段階では意識してその該当する出来事にのみ無視・軽視、誇張を始めますが、いつの間にかどんどん、どんどん際限なくそれらを強化する傾向にあります。また範囲も、最初は一つの出来事に関連することだけに適応していたシステムも、それ以外の出来事にまで無視・軽視、誇張するようになってしまう傾向があります。
 つまり、前述の例のように辛い・悲しい出来事を無かったことにしている内に、嬉しいことも、本来自分自身を危険から守るために役立つ恐れも怒りさえも感じなくなってしまうことがあります。喜び、怒り、悲しみ、恐れといったどんな感情も1つでも『無かったこと』にすると、他の感情すべてに影響します。湧きおこる感情は、うまく表現し、周囲の人たちからのサポートや理解を得たり、一緒に分かち合うことがとても大切です。

 本年度入社の新人女子社員のお話です。彼女の仕事は常にお客様からの無理難題(?)を笑顔で処理する立場にあるそうです。彼女曰く、勤務時間中に一人になったときにひとりごとが多くなってきたとのこと。そのひとりごとは、『もう腹立つ』『信じられへん』『私、怒ってる!』『悲しいわ』・・・と続くそうです。そして、仕事が終わった後に学生時代の友人達と『ほんまやねぇ』とか、『私も同じ体験ある』とか、『怒って当然!』で、ワイワイガヤガヤとした時間を楽しんでいると言うことでした。そして、最後に彼女「私、この仕事を経験して自信ができました。これからどんなことがあってもなんとかなるって思っています。」

 悪い感情ってありません。怒・悲・恐・喜すべての感情は私たちが幸せになるために備わっている大切な自己表現手段です。うまく表現する練習は必要です。


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TA使い】TAの理論を学び、日常の家庭や職場、プライベートで、より幸せになるように実際にTAを活用する人のこと。 また、それを広める人のことをTA教育研究所では【TA使い】と呼んでいます。

TA(Transactional Analysis)は1957年アメリカの精神科医エリック・バーンが創案し教え始めた、病気や行動についての理論体系であり、それを応用した個人の成長と個人的変容のための心理療法です。日本では「心療内科」が生まれるもととなった理論の一つとして有名です。
その特色は全般に簡潔で、難しい用語を用いず、日常の平易な言葉を使って語られ、多くの人々に理解しやすく出来ていることです。
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